七時雨の継子
七時雨のふもとに夫婦が住んでいた。子供が二人いて一人は先妻の子だった。ある日まま母は子供を連れて山へ登った。お日さまが、照りつける日だったので「水を汲んで来い」とまま子に言いつけた。ようやく水を汲んできたが、まま母は「ゴミが入っている。こったなもの飲めるが」といって捨ててしまった。まま子は七回も汲み直したが、やはりだめだった。暑い日ざしの下で水汲みをくりかえしているうちにまま子は死んでしまった。これを見ていた神さまが哀れに思って雨を降らせた。その雨は一日に七回も降った。村の人たちは『まま母にいじめ抜かれて死んだ子の涙雨だべ』と語り合いこの山を七時雨山と呼ぶようになった、という伝説です。
名称
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七時雨の継子
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よみ
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ななしぐれのままこ
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分類
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伝説・民話
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